国民的アイドル・長嶋さんの行く末
2004年3月8日 時事ニュース長嶋さんというオンリーワンな人に対して抱かれる幻想めいたものは、きっと俺の世代よりも上の人のほうが、なにやらすごいことになってるのだろう。
奇跡を起こす、とか。
超人的な回復、とか。
カリスマに対して抱く妄想と片付けるには、あまりに楽観的な台詞、報道にはメマイを覚える。腹立たしくさえある。
俺のオヤジは去年、左脳に脳梗塞を起こして入院した。
(一部情報は「秘密日記」に書いたので、知ってる読者もいるかもしれないが)
TVや新聞の報道で判断する限り、長嶋さんとオヤジの脳梗塞は同程度のようだ。
その経験を踏まえて言わせて貰うが、いくら彼があの「長嶋さん」であろうと、年齢の割に健康であろうと、脳梗塞で壊死した脳の機能をリハビリで取り戻して行くのには、それなりの時間が必要だ。それは間違いない。
だから「アテネで指揮を」なんて、プレッシャーを長嶋さん本人や家族にかけるようなことを軽軽しく言う奴らには、正直腹が立つ。
右半身の麻痺は、今も回復しつつあるようだし、日常的に使う場所だから、時間が経てば元通りに回復することは間違いない。
厄介なのは、左脳にある言語野が損傷することで発生する「言語障害」。こちらのほうがリハビリにも時間が掛かる。
俺のオヤジは倒れてからもう半年以上過ぎているが、未だに一部の単語は咄嗟に出てこないし、呂律も少しおかしいところが残っている。
(まあ、使用頻度の低い単語の場合に限られているが)
長嶋さんのような人が、単語が出てこずに考え込んだり、呂律がおかしかったり…というのでは、NGだろう。
あと、一部の記憶が飛んだり、混乱したりするのは、やはり脳に損傷が出た以上避けられない。
俺のオヤジは会社勤めしている間、ゴルフでブイブイ鳴らしていた方だったが、退院直後は、あれほど好きだったゴルフ中継を見せてやっても
「ルールが分からない。何をやってるのか分からないから、見てもつまらない」
と言った。
(今はゴルフのルールを思い出しているし、中継を楽しんでいるが…)
一概に、俺のオヤジのケースを当てはめるわけには行かないが、長嶋さんが「野球のルールが分からない」なんて言い出す可能性はなきにしもあらずだ。むしろありうることではないだろうか。
アテネ五輪まで半年もない。
だから言う。
長嶋さんに五輪代表の監督、なんてもう言うな。
マスコミや衆人環視の元で「観戦」に行けるだけでも、回復が早いほうだと思え。
長嶋さんは、TVやマスコミの前に出ても問題ないくらい回復しなくてはいけない、という宿命を負っている。気の毒なことだが。
そして、回復の道のりは長く、とてもつらい。
間違っても、患者や家族を急かすな。早く良くなって、などというプレッシャーを与えるな。
リハビリが思うように進まない辛さは、本人が一番つらい。一番こたえる。
だが、家族は、それを外から見守り、支えることしか出来ない。
周囲の期待が高いほど、本人はつらい。家族もつらい。
脳梗塞患者の家族として言わせて貰う。
長嶋さんを、そっとしておいてあげてくれ、と。
彼のペースで、回復させてあげてくれ、と。
奇跡を起こす、とか。
超人的な回復、とか。
カリスマに対して抱く妄想と片付けるには、あまりに楽観的な台詞、報道にはメマイを覚える。腹立たしくさえある。
俺のオヤジは去年、左脳に脳梗塞を起こして入院した。
(一部情報は「秘密日記」に書いたので、知ってる読者もいるかもしれないが)
TVや新聞の報道で判断する限り、長嶋さんとオヤジの脳梗塞は同程度のようだ。
その経験を踏まえて言わせて貰うが、いくら彼があの「長嶋さん」であろうと、年齢の割に健康であろうと、脳梗塞で壊死した脳の機能をリハビリで取り戻して行くのには、それなりの時間が必要だ。それは間違いない。
だから「アテネで指揮を」なんて、プレッシャーを長嶋さん本人や家族にかけるようなことを軽軽しく言う奴らには、正直腹が立つ。
右半身の麻痺は、今も回復しつつあるようだし、日常的に使う場所だから、時間が経てば元通りに回復することは間違いない。
厄介なのは、左脳にある言語野が損傷することで発生する「言語障害」。こちらのほうがリハビリにも時間が掛かる。
俺のオヤジは倒れてからもう半年以上過ぎているが、未だに一部の単語は咄嗟に出てこないし、呂律も少しおかしいところが残っている。
(まあ、使用頻度の低い単語の場合に限られているが)
長嶋さんのような人が、単語が出てこずに考え込んだり、呂律がおかしかったり…というのでは、NGだろう。
あと、一部の記憶が飛んだり、混乱したりするのは、やはり脳に損傷が出た以上避けられない。
俺のオヤジは会社勤めしている間、ゴルフでブイブイ鳴らしていた方だったが、退院直後は、あれほど好きだったゴルフ中継を見せてやっても
「ルールが分からない。何をやってるのか分からないから、見てもつまらない」
と言った。
(今はゴルフのルールを思い出しているし、中継を楽しんでいるが…)
一概に、俺のオヤジのケースを当てはめるわけには行かないが、長嶋さんが「野球のルールが分からない」なんて言い出す可能性はなきにしもあらずだ。むしろありうることではないだろうか。
アテネ五輪まで半年もない。
だから言う。
長嶋さんに五輪代表の監督、なんてもう言うな。
マスコミや衆人環視の元で「観戦」に行けるだけでも、回復が早いほうだと思え。
長嶋さんは、TVやマスコミの前に出ても問題ないくらい回復しなくてはいけない、という宿命を負っている。気の毒なことだが。
そして、回復の道のりは長く、とてもつらい。
間違っても、患者や家族を急かすな。早く良くなって、などというプレッシャーを与えるな。
リハビリが思うように進まない辛さは、本人が一番つらい。一番こたえる。
だが、家族は、それを外から見守り、支えることしか出来ない。
周囲の期待が高いほど、本人はつらい。家族もつらい。
脳梗塞患者の家族として言わせて貰う。
長嶋さんを、そっとしておいてあげてくれ、と。
彼のペースで、回復させてあげてくれ、と。
コメント