阿鼻叫喚

2000年11月13日
なんか、土日から低音の耳鳴りが続いていた。
耳に何かが詰まっているような音で、なんだか中〜低音の聞こえが悪い。
以前、軽い中耳炎や難聴になりかけた事があるので、念のため耳鼻科へ行った。

行った事ある人なら分かると思うが、平日午前中の耳鼻科はコドモ天国である。
今回初めて行った耳鼻科も、例に漏れずコドモだらけだった。待合室に置いてある本は絵本だらけ、モニタで流れているのはディズニーアニメ。
会社員の自分は、どうしても待合室で浮いてしまう。

初診の手続をしているとき、親子連れが呼ばれて診察に向かった。
患者は4才くらいの女の子、母親は2〜3才くらいの男の子もダッコしている。
中耳炎や鼻炎の治療の場合、鼻の奥に金属管を通して空気を通し、物理的に詰まりを治す、という治療をやる(経験済み) 。
この少女もそれをされたようで、突然火がついたように泣き出した。
先生の「手、手、押さえといて」という慌てた声、看護婦さんの「ほらぁ〜おテテだめだよ〜」という必死の宥め声。
少女は号泣し、看護婦さん必死に少女を後ろから<s>羽交い締め</s>ダッコしている。
その光景に薄ら寒いモノを感じたのか、ついには母親にダッコされていた弟まで泣き出した。

更に、恐怖は感染する。
待合室にいた別のコドモまで、怖がって泣き出した。親は必死になだめるが、こうなるともう止まらない。

想像してもらいたい。
決して広くない個人経営の耳鼻科、その待合室と診察室(仕切りなし)の中で、3人のコドモが一斉に泣く、という光景を。
医者と患者の母親の会話はもはや怒鳴り声である。

これぞ阿鼻叫喚。

しかし笑えてしまえたのは何故だろう?

コメント